浅井広大さん

養蚕と下仁田ネギ、長ネギの生産

 

  「静岡県出身で大学卒業後、経験を積むため青年海外協力隊に参加したいと思い、そのために甘楽町の自然塾寺子屋で農業に関する研修を受けました。その後、2年間ネパールで協力隊の仕事をするなかで第一次産業である農業の大切さを実感し、農家になる決心をしました。帰国後、お世話になった甘楽富岡地域のみなさんの暖かい人柄と風土に惹かれ、この地で農業を始めたいと思い、養蚕農家の方にお世話になり、再度、農業の研修をしました。研修するなかで養蚕が衰退している現状を知り、自然と調和した素晴らしい伝統がなくなってしまうかもしれないことにもったいなさを感じ、養蚕を始めようと思いました。」と語ってくれたのは、富岡市南後箇の浅井広大さん(31)。
 浅井さんは、就農5年目の若手農家で繭900キロの生産と下仁田ネギ・長ネギ各20アールの栽培に取り組んでいます。
 良いものを作るうえで心がけていることは、「よく観察し些細なことでも漏らさず記録することを大切にしています。また、いろいろな農家の方のお話を聞いて実際に試し、良いところを取り入れるようにしています。」と答えてくれました。
 農業をやっていて良かった瞬間は「大切に育てたお蚕たちを無事に天井裏に上げ終えた時です。お蚕上げの時は、急なお願いになってしまうにも関わらず近所のみなさんが快く手伝ってくださるので大変感謝しています。」と話してくれました。
 趣味をお聞きすると「熱帯魚を飼うことです。子どもの頃からの夢で水槽を譲って頂けたので、やっと叶いました。ゆったりと泳ぐ熱帯魚を見ていると心が落ち着きます。」と水槽を前に笑顔で答えてくれました。
 今後の抱負は「直近の目標は繭の生産を年間1トンすることです。後、自分は多くの人に支えていただき養蚕をやっています。恩返しをという大層なことではないですが、養蚕がもっと盛んになるように新規ではじめたい人がいれば、研修の受け入れをしたいです。養蚕の仲間をもっと増やしたい。」と力強く語ってくれました。

トップへ戻る