清水勝さん
タラの芽、ゴボウ、ニンジンの生産
「製造業をしている会社の技術部門に勤めていましたが、分業制のため自分のやった仕事が製品にどれだけ反映されているか見えにくく、もっとやりがいのある仕事がしたいと思うようになりました。そんな時、実家の農業のことを考えると、自分のした仕事がそのまま生産物として形になる農業とは、実は、すごくやりがいのある仕事ではないかと気付きました。農業をやりたいという思いが日増しに強まるなか、安定した会社員から転職することに不安を感じ一歩を踏み出せずにいましたが、妻の「自分のやりたいことをやってよ。ただ、稼いでね(笑)」という言葉に後押しされ農業をする決心をしました。昨年12月から会社員をしながら休日は実家の農業を手伝い勉強し、今年6月に転職して親元で農業を始めました。」と語ってくれたのは、妙義町上高田の清水勝さん(31)。
清水さんは、就農1年目の新人農家で母親とお兄さんと一緒に、タラの芽2.4ヘクタール、ゴボウ70アール、ニンジン50アールの栽培に取り組んでいます。
農業を始めて間もないですが今の状況をお聞きすると「分からないことが多いので、近所の農家さんやJA、指導センターに教えていただき、目の前のことをなんとかやっています。ただ、長雨でニンジンの土作りが遅れるなど、いきなり自然相手の農業の難しさを思い知らされました。」と答えてくれました。
農業を始めて嬉しかったことは「この前、初めてゴボウを出荷しましたが、その時は何とも言い難い嬉しい気持ちになりました。」とやさしい笑顔で話してくれました。
趣味をお聞きすると「今は忙しくてなかなか行けませんが、山登りです。妻が学生の時に山岳部だったことがきっかけで登るようになりました。山を登りきった後の一杯が最高です。」と楽しそうに答えてくれました。
今後の抱負は「今はひたすら経験を積むことが第一です。ただ、やるからには将来は規模拡大、効率化を進め、農業経営を法人化することを目指しています。」と力強く話してくれました。