小井土茂さん
オクラ、下仁田ネギ、ジャガイモ、タマネギの生産
「実家がコンニャク農家でしたので必然的に専業で農家を継ぐ思いでいました。しかし、その頃コンニャクは品種改良〜大量生産〜価格急落が始まり規模拡大が迫られる転換期に入りました。この地区は中山間地で自分が専業するほどの規模拡大が難しかったため、兼業することに決め、町役場に勤めながら農業を手伝ってきました。20年程前にコンニャク栽培は止めましたが、定年後、健康維持と耕作放棄地をどうにかしたいという思いから再び農業を始めました。」と語ってくれたのは、下仁田町東野牧の小井土茂さん(69)。
小井土さんは、専業農家になって5年目で奥さんと一緒にオクラ7アール、下仁田ネギ20アール、ジャガイモ10アール、タマネギ10アールの栽培に取り組んでいます。
園芸作物の栽培について「直接消費で規格重視の園芸作物の栽培は、コンニャク栽培とは勝手が違うので、未だに慣れません。先進農家やJA、指導センターのお世話になり勉強する日々です。」と話してくれました。
耕作放棄地を減らす取組みをお聞きすると「この地区に約40戸あった農家も今は数戸になりました。そのため、ほとんどが耕作放棄地になり鳥獣被害の起因となっています。これを解消するため、トラクターで耕起できる畑はなるべく借りて耕作しています。また、将来的には、地域の協力を得て耕作放棄地に景観植物を植え、地域の景観を保全する活動がしたいです。」と笑顔で答えてくれました。
趣味は「独身時代は山登りで仲間と2〜3日かけて北アルプス等に行きました。世帯を持ってからは子どもたちとよく山や高原に出かけバーベキューをしましたよ。今は妻と二人暮らしなので孫の動画を見ることが一番の楽しみです。」と楽しそうに話してくれました。
今後の抱負をお聞きすると「秋と冬の日照時間が短く収益性が悪くなるので、この地域に適した作物を研究していきたい。また、農業を通じて、健康維持と地域貢献を続けていきたい。」と力強く答えてくれました。