伊早坂進さん
ドラゴンフルーツ、やわらかネギなどの生産
「親から引き継いだ酪農を平成3年に廃業し、食品卸業等の会社(マルイ物産)を起ち上げました。食品卸業がメインですが、農業関係では中国で500ヘクタールもの畑で現地の人を雇い根菜類を栽培する事業なども手掛けました。また、胡蝶蘭の栽培と販売(マルイ洋蘭開発センター)にも取り組んできました。今は、会社は後継者にほぼまかせ、7年前からは自分の好きな農作物の栽培を広げてきています。」と話してくれたのは、富岡市宮崎の伊早坂進さん(73)。現在は、奥さんや従業員と共にドラゴンフルーツ850坪のハウス栽培や、やわらかネギ10アールなどの栽培に取り組んでいます。
ドラゴンフルーツの栽培は4年目ということで、始めたきっかけをお聞きすると「知人から台湾でドラゴンフルーツが糖尿病予防の健康食品として、注目されていると聞いたことがきっかけです。日本で栽培できれば、完熟したおいしいドラゴンフルーツを消費者に届けることができます。胡蝶蘭の栽培施設を移設した後が空いていたこともあり、ハウスなら栽培できると思い台湾から苗を取り寄せました。」と答えてくれました。
栽培で苦労したことをお聞きすると「ドラゴンフルーツのハウス栽培農家がほぼいないので、栽培方法は一から試行錯誤し自分で見つけなければいけません。適用農薬を探すだけでも苦労しますよ。」と話してくれました。
この地域の農業については「これまで、やわらかネギやホワイトゴーヤなどの普及にも携わってきましたが、この地域は、まとまった広い面積はないので、他でやっていないものを栽培し、小規模でも産地として売り出す必要があります。ドラゴンフルーツの栽培をやってみたいという方がいましたら苗をお分けます。」と笑顔で話してくれました。
今後の抱負についてお聞きすると「これまで多くのことを手掛けてきましたが、何とかやってこられたのは人とのつながりのおかげで感謝しています。ドラゴンフルーツの株を利用したシャコバサボテン栽培やバイオマス発電など、年はとりましたが、やりたいことはまだまだあります。農業で体を動かし健康を維持しながらがんばりたいです。」と力強く語ってくれました。